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先日、私たち「感動創造研究所」が発足以来、様々な支援をいただいている、

金沢工業大学「感動デザイン工学研究所」を訪問し、所長 神宮英夫 教授に

お話をうかがってまいりました。

 

私たちもパーソナルでカタチのない"感動"の具現化に取り組んでいますが、

この研究所では、人が感動するメカニズムを科学的に検証し、

人に感動をもたらす製品の研究開発や、感動を具現化できる人材の養成・育成を行っています。

また、こうした研究は、実際の商品やコンテンツの開発、マーケティングなどに活かされており、

人に感動を与えるものづくりという面から"感動の具現化"に取り組んでいる研究所です。

 

今回の訪問では、研究所の施設・設備を見学させていただきました。

 

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まずは「感動デザイン工学スタジオ」。

ここでは視覚、聴覚、触覚、嗅覚、体性感覚を総合的に体験しながら研究することができます。

モーションライドによる体の動きとともに、3D映像を見たり、香りがでてきたり。

似た体験をテーマパークなどでしたことがある人もいるでしょう。

 

 

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続いて、神宮教授が手に持っているのは、目の動きを追うことができる装置

「視線計測解析装置」。

例えば、動きのあるショーなどで、感動しているときの目の動きを調べることができます。

この装置によって商品パッケージの説明書きを読むときの目の動きを研究することで、

ユーザビリティの高いパッケージデザインなどの商品開発に貢献しています。

 

 

kanazawa_3D.jpgこちらは半球型のスクリーンに映像を映し、3Dを体験できる装置

「高臨場感ディスプレイシステム」。

最近ではテレビや映画などで3D映像が普及しはじめ、よりリアルで

臨場感のある映像を体験することで、感動が増すようになってきてますよね。

 

そのほかにも、食品の香りが人の食欲や購買意欲にどう影響するかを調べる

研究施設では、医療設備並みに空調をコントロールできる設備が整っていたり、

感動するときの脳の活動変化を調べることができる装置、

感動を創り出すクリエイティブな人を養成する訓練室が備わっていたりと、

人間の五感や脳の働きを総合的に研究できる設備がたくさん。

 

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実際に研究中の学生さんの姿はとても真剣。

この研究所では、学生と企業が共に研究を行い、

産学の垣根を越えたコラボレーションを行っている点が、とても興味深く感じられました。

昨今、学生の就職はますます厳しい状況にありますが、こちらの学生さんの就職率は

非常に高いとのこと。

これは人に感動を与えることの重要性がとても注目されていることの証でしょう。

 

感動にはカタチがありません。

そしてそれは人の内面に潜むとてもパーソナルな部分にあるもので、

私たち「感動創造研究所」はそれを顕在化し、普遍化することに専心しているところです。

 

今回訪問した「感動デザイン工学研究所」では、それを生理データ、脳機能データなどの分析

による定量化というアプローチによって、まさにカタチのない感動をカタチあるものとしています。

手法は違いますが、"感動"には人の"五感"が欠かすことのできないキーワードである、

そんなことを改めて実感した今回の研究所訪問でした。

 

この翌日には、名だたる観光都市として多くの人を魅了する金沢を視察しました。

金沢が北陸随一の観光都市としてありつづける謎に迫ります。

その内容は次回をお楽しみに。

 

ここで、ひとつお知らせ。

感動創造研究所では、来年2月20日、テーマを『モノ・コト・ヒトと【感】』とし、

五感や感動について語らうフォーラムを開催いたします。

素敵なパネリストの方々をお招きする予定です。

詳細が決まり次第お知らせします。こちらもお楽しみに!

 

 

感動価値をひろめよう」というミッションから

様々な"ヒト"の『感動』を取材し、みなさまにお届けするシリーズ企画

『あなたのこころをうごかす、おしえてください』がスタートしました。

 

記念すべき第1回は、九州大学大学院特任教授であり

数々の子どもプロジェクトを主宰する目黒実さんを取材しました。

 

今年7月、被災地仙台・塩竈で開催され、感動創造研究所メンバーも参加した

「子どもの笑顔・元気展‐絵本作家からのメッセージ同時開催絵本カーニバル」

の発起人でもある目黒実さん。

 

日本初のチルドレンズ・ミュージアムや絵本カーニバルをプロデュースし

子どもたちのために活動をする目黒さんは

「子どもの中から何を汲み取るかっていうのが感動の原点」といいます。

 

「すべては子どもに繋がる」という目黒さんの

『こころうごかされる想い』をうかがいました。