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15 "情報の再編集"から生まれた映画・アートプロジェクトが日本中に新たな希望の灯をともす

遠山昇司(とおやま しょうじ)

1984年 熊本県八代市生まれ。 東京在住。 法政大学国際文化学部卒業。 ボストン大学留学。 早稲田大学大学院国際情報通信研究科修士課程修了

大学時代からドキュメンタリー映画、舞台作品を制作。 ドキュメンタリー映画 『グレーのバリエーション』 を劇場公開(2009年)。

2012年、熊本・天草を舞台に撮影された初の長編フィクション映画 『NOTLONG,AT NIGHT -夜はながくない- 』 がアジア最大級の国際映画祭、第25回東京国際映画祭<日本映画ある視点部門>に正式出品され、高い評価を得る。同年、一般公開。
2013年6月にスタートしたアートプロジェク ト『赤崎水曜日郵便局』 では、ディレクター・局長を務め、熊本県津奈木町にある海に浮かぶ旧赤崎小学校を再利用した本プロジェクトは全国で話題となる。同プロジェクトは2014年度グッドデザイン賞を受賞。
熊本・東京を舞台に撮影された長編映画 『マジックユートピア』 (共同監督:丹修一)が2015年7月に完成。同作品は第15回アンカレッジ国際映画祭コンペティション部門、第49回ヒューストン国際映画祭コンペティション部門にて審査員特別賞を受賞。
最新作短編映画 『冬の蝶』 は若手監督の登竜門として知られている第33回テヘラン国際短編映画祭アジア・コンペティション部門にてグランプリを受賞するなど海外でも高い評価を得ている。
精力的に映画制作を行いながら、舞台作品・エキシビション・アートプロジェクトなどの企画・プロデュースを手がけながら現在に至る。

感動とは

感動とは、、、知らないことをしれること

知らないことを知ることだと思うんですよ。それが僕は感動の根源だと思いますね。知らない状況だからこそ、次に見えてきたものは知ることですね。それって感動なはずなんですよ。
「私は知らない」というのは、ポーランドのヴィスワヴァ・シンボルスカという、僕が一番好きな詩人の言葉なんですけど、僕はこの言葉をとても大事にしています。知らないってことはまだ未経験である、まだ見ぬ世界があるんだってことだと思って います。
ヴィスワヴァ・シンボルスカがノーベル文学賞を受賞したときのスピーチで、「太陽の下ではすべては新しい」って言ったんです。同じことは二度絶対起きません、と。それを僕はとても素敵な言葉だと思っていて、日常の中では同じことだと思っているかもしれないこと、通勤、通学から食事から。でも同じことなんて絶対二度は起きませんよって彼女は言うわけです。つまり それが毎回の発見であって、感動なのよって。だからこそ、「私は知らない」ってちゃんと言わなきゃいけない。知らないってことは知ることがまだ先にあることだと、僕は常に思っています。
あと知らないってことを認めることですね。僕は常にそれを意識しています。経験が最大の敵だと思っているので。何かが出来たとかやってきたということ、積み重ねはもちろん大事なんですけども、それに頼りすぎてしまうと、知らないことを認めることは出来なくなってしまう。 だから、知らないことの中で知って行くこと。旅先なんてそうじゃないですか。それが感動だと思います。

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